点滴が漏れる。看護師さん1人目「すみません交代します。」チャンスは2回までだそうだ。看護師さん2人目「すみません」「もう1回いいですよ」と言っても「決まりなので」「これはチーフでないとダメかも」1人目の看護師さんもそう言っていた。そして3人目チーフ登場。チーフは髄液もれのティッシュを拾ってくれた看護師さん「看護師さん達からご指名ですね」「まったくぅ～」1度目「ごめんね、、、」無制限で何度でもいいですよと伝えても「決まりなのでそれはできない」ラストチャンスの2度目入ったー！
1人目：すみません交代します
2人目：すみません
もう1回いいですよ
決まりなので
これはチーフでないとダメかも
昨日6回で入った点滴は、1日保たなかった。
もう刺すとろこないらしいです
ここありますよ
ブスッ！！
そこは血管が細い、どこも入らない「採血・点滴あるある」の「手背（しゅはい）」
看護師さん達はそこだけは避けてくれていたことを告げずに、素直に刺された。
しかも利き手の左なので、指を動かすと針がクリッと感じる。
そこっ！？
手背に刺さった点滴も保たず、ちょうど明日抜けた。肘から手背までかけて腕はひどい「ただれ」
新陳代謝の衰える年齢には、皮膚の再生は難しいかぁ～
抜糸はベットの上で寝たまま行います。
これから抜糸します
プルルルル（電話）
はい、わかりました
すみませんオペが入ったので、行ってきます。終わったら来ます
脳みそや出血、頭の中見るんだよね。心構えなく手術室に行けるものなのか、、医師ってすごいなぁ
医師が足りていたようで大丈夫でした。抜糸しましょう
これから抜糸します
急なオペに向かう緊張感と抜糸、気持ちの切り替え、、やっぱり医師ってすごいなぁ
春の陽がさすポカポカ陽気の午後。
気持ちがいいです
そんなこと言う患者さん初めてです
端から順番に取るのではなく、間をとって取るそうです。左頭部の大部分は感覚はないけれど、ほどけていくのがわかる。
緩やかな時間が過ぎて、、
全て取れました
うわっ！
目視では数え切れない小さなホチキスの芯のようなモノ。
久しぶりの包帯を取った頭部。
スーパーサイヤ人みたいですよ
トロール人形じゃなくてよかった、、
ベッド上で寝たきりでCTを受け、結果点滴が外れ、リハビリ再開。 手術の日から３週間近く寝たきりだった為、ゆっくりとリハビリが始まる。当初の予定では退院しているところ。
言語聴覚士(ST）さんと舌を動かしたり、口を開けたり閉じたりのリハビリ。
プー、パッ、ベー、ベー、ベロベロベロベロ
食事中、嚥下の確認。寝たままのおかゆは食べにくいから、手に持って食べられる柔らかめのおにぎりに変更になる。
作業療法士(OP)さんと、上半身のリハビリ。腕の上げ伸ばし。
うであげてのばして
理学療法士(PT)さんと、下半身のリハビリ。目標5日で、90度ベッドを起こす。
まずは足の上げ伸ばし。 ベッドにリモコンがあり、PTさんが血圧を測った後ゆっくり上げていく。
1日目は30度
あわわわわ、、
今日は20度までにしましょう
指、縦にして2本口の中に入りますか？
こんなに口開かなかったっけ？
ギリギリですね。次は声出してみて下さい
声？ 今までも話はできたはず
説明された通りに声を出してみた。
何？この声？
5秒あーと声出して
あ〜〜〜〜〜〜
3秒
明日は5秒出せるようにしましょう
もたついたかすれ声でも会話ができたので、本当の声を知って怖くなった。顔を見ての会話はできるけれど確かに術後1度も電話をできない。電話で話せる自信がない。
2日目。上半身は、腕の上げ伸ばしが続く。
歩くためのリハビリ。まずは上半身を起こすところ。
今日は45度です
30度で様子をみて、45度になると
唇が青いです。やめましょう
引き続き、声出しのリハビリ。
今日は5秒で
あーーーー
（３回目）6秒
3日目。
歩くためのリハビリ。まずは座れるように。
頭が上がると髄液が下がるのが原因で、気持ち悪くなるのかもしれません
カーテンが気持ち悪いです
カーテンですか？
カーテンの色かドレープか格子模様か、とにかくカーテンが気持悪くて
理解してもらえるか分からないけれど、様々な事例があるだろう。 今の大部屋はベッド周りを全てカーテンで囲い、個室のようになっている。 窓側のカーテンは寝ながらトイレ以外は開けっ放しにしているくらい、カーテンが気持ち悪い。 そして正面に見える物、全てに違和感があって気持ち悪い。
じゃあこれからは正面のカーテンを開けて、ベッドを起こしましょう
声出しのリハビリ。
あーーーー
10秒
おかゆ、おにぎり、そろそろパンを希望したけれど、まだ座れず、 むせているためパンは座れるようになってからとのこと。
今日は曇りですね〜
来週までの宿題ですが
宿題？
「今日の 天気は くもり」 3つの単語を言えるように
ハードル高っ！！
しわがれた声でブツブツ、、
ぎょう、、の、、でん、ぎ、、は、ぐもり、、（今日の天気はくもり）
1日中呟いている。 ちゃんと言えるわけではないけれど、言葉を変えてみる。
ぱんだ ぱん、、た、ろう、せ、ん、せ、い
ぞ、、う すけ、ぞう、、せ、ん、せ、い
しか、、し、か、ゆき、せ、ん、せ、い
そこにこぐま先生登場。 宿題の話をし、こぐま先生の名前を伺う。
書きますね
複視で見えないので大きな文字で書いてくれた。
明らかに「今日の天気はくもり」の方が言葉にし易い !
こ、ぐ、ま、ま、ぐ、こ、ぐ、せ、ん、せ、い
15秒はかかった。
すごい！
褒められても情けない、、
脳外科医の朝はこんなにも早いのかと毎日思う。ぱんだ先生、こぐま先生も早朝病棟に訪れるが、だいたいぞう先生が1番早く7時過ぎ頃。
おはようございます
慎重に
油断しないでください
普段は、カーテンをチラリと開けて一言で去る。雑談は一切ない。
左耳の神経は損傷があり、術後左耳は聞こえなくなると説明を受けており、その通りに全く聞こえない。そのせいか何かが詰まっている感覚がある。
左耳の詰まりの原因は、先生方の愛が詰まっているからです！
絵と共に詰まりの原因を伝えた所、、
それなら僕の愛が1番詰まっているよ。でも愛は重荷になる時があるからね
さすがにこの予想外の返しは驚き！
一歩下がって後ろに立っているこぐま先生は、肩を震わせて笑うことなく全く無反応。
脳外科医は常に冷静であれ、、と教えられているのか
入院した時は、まだ患者にマスク着用義務はなかった。
患者さんもマスクをつけることになりました
ある日患者もマスク着用となり、包帯で耳が隠れてマスクができないので、テープでペタリとマスクを貼った。
この時はマスクが品薄で、病院から１枚だけ簡易マスクをもらった。
知人から、手作りマスクが届いた。
最初は四角いマスクでだったが、どんどん技術が上がり、顎にフィットしたマスクになり、ゴムの種類も変わった。
