第18話 悲しみよさようなら

カツラキター
研修医たち
悲しみよさようなら
来ちゃった
私
ふりかえってみて

面会時間前、ガムテープを手に巻いて抜けた髪の毛を掃除して見えないようにゴミ箱に奥に捨てる。

その時間はむなしく髪は引っ張れば痛みもなくズルッと抜けるのでこれ以上の脱毛が怖くてブラシでとかせない。

そして母が買ってきたアイドルっぽい髪型のウィッグ。

母はどんな思いで買いに行ったのだろうなんて思いやる気持ちは持てず、頼みもしないのに買ってきた「こんなのいらない!」と苛立ちを母にぶつける。

そんな状況から抜け出すために、翌日院内の床屋さんを病室に呼んでもらい丸坊主にしました。

その後、中学からの友人3人が面会に来てしまいます。

〜だいぶ前に3人の友人の1人から聞いた話

あの時、アイスを冷蔵庫に入れてくるって、しえ(友人の名前)が病室出て行った時、どうしていいか分からなくて私も一緒に出て行きたかったよ。

そして帰りに「私なら耐えられない、死ぬよ。」ってしえが言っていたと。

今でも付き合いのあるしえに、その時を事を聞くと、坊主頭になりたての私はニコニコしながら両手をを振っていて三蔵法師役の夏目雅子さんの次くらいに似合うと思った。とコメントをくれました。