第1話 雨のち晴れ 16歳の休日

雨の日晴れの休日
玄関と床の間で
気のせい
終わりのはじまり
母の勘
ふりかえってみて

1986年10月7日。原宿で買い物途中、やけに疲れてクレープを食べるどころではなくなり、帰宅して玄関で身体が動かなくなるけれど、人混みを歩いたせいと思っていました。

その翌日、顔色悪いから病院へ行こうと母が仕事を早退して放課後学校へ迎えに来ます。
病院に向かう車中で母は妊娠中に鉄剤を服用した話をしていたので貧血と思っていたみたいです。

よく働きよく遊ぶ母は数日間ですが友人と海外旅行へ行ってしまったり、夜も家にいるのかいないのか、今でも家族の団欒が回想できない家庭で、夏の江ノ島で真っ黒に日焼けした娘の顔色の悪さを母が気が付く事に驚いた記憶が残る1日でした。