第33話 夢をあきらめないで

夢をあきらめないで
見誤る
ドナー検査
モト
復学でいっぱい
ふりかえってみて

3月初旬退院。

退院の日、ありこちゃんと呼んでいた看護学生さんから、いい歌だからとカセットテープをもらい車中で聞いていたら、岡村孝子さんの「夢をあきらめないで」が流れてきました。

歌詞に触発されたのか「退院したことを報告するから高校に寄って」と運転中の母にお願いし、母を車に残し四つん這いで階段を昇り「退院しました!」と授業中の教室の扉を開けると、誰も声も出さない一瞬の空気に「この外見じゃドン引きするだろう」と教室に入ることなく扉を閉めました。

悲しいというより自分の行動を反省。

知らぬところで「骨髄移植」のためのドナー検査が行われ父、母、兄が検査したところ、兄が移植のドナーに決定し転院し骨髄移植を受けることを知ります。家族も骨髄移植というものがどういうことなのか理解しておらず、自分自身も待った無しの状況とは知らず「通学しながらなら受けてもいいよ」と余裕シャクシャク、4月の復学を心待ちにして過ごすのでした。