第31話 バレンタイン

バレンタイン
お客さんは
コロンあります
主治医(仮)
穏やかな時間
ふりかえってみて

立春の頃、お見舞いで頂いたバレンタイン用のチョコを放射線科のくどさん、しまさんに渡してもらうよう、せいさんに頼みました。(配膳や検査室まで連れて行ってくれる立場の方にどこまで頼めるのでしょうか?)

数日後、くどさんとしまさんが816号室に!驚きました!!

カップは20年ほど持っていましたが、欠けてしまい処分。
レモンの香りのオーデコロン。

女の子と認められたようで嬉しい気持ちと同時に「16歳ならまだコロンでいいんじゃない」と、言いながら資生堂を選ぶ所にコロンはとうに卒業し、濃度の高いオードトワレを使用している大人の女性、その横にしまさんという光景が瞬時に浮かびました。(完璧な妄想)

そのコロンはまだ棚の奥にあります。

35年も経ちフレッシュから熟成された香りに変化しているかもしれませんが、数年に1度、肝試しのように香りを確かめずにはいられません。

しまさんは「惚れ惚れと眺める存在」という人でした。連載にはきっと書くことはありませんが成人後まさかの主治医(仮)と再会し16歳の直感通りと確信。

ナベさん、コノさんとは少しだけ穏やかな時間を共有します。