隣のベッドにいたアキさんは祖母と同世代。
夜中の寝言の殆どは保育士を叱責。自分が怒られたと思って驚いて目を覚ますくらい大きな声!そして園児に対しての読み聞かせは寝言と思えないくらい完璧。
「私の葬儀は1000人は来るからわざわざ来なくていいからね。そのかわり落ち着いた頃、そのぬいぐるみ頂戴。園児が喜びそう。」と、いつも子どものことを考えているアキさん。
私の枕元は半月の入院でクマっぽいぬいぐるみが既に3つ。
寂しさを紛らわすためにと思ってくださったのかもしれないけれど、検査、入浴できないためベッド上での身体拭き、見舞い、体調の変化などで案外忙しくて、くれた人に悪いから置いてあるというのが本音。
20歳過ぎた頃、袋いっぱいに増えたぬいぐるみを持ってアキさんとの約束はちゃんと果たしました。