漂う

ベッド周りを覆う。
カーテンのドレープ(ヒダ)が気持ち悪いので目を閉じている。
それでも廊下の蛍光灯の明かりがまぶたに刺さり痛い。

髄液を排液させることで頭蓋内圧をコントロールするドレーンチューブが腰椎に挿入されている。

看護師さんが排出量を確認10m 20 mと声出しながら「出過ぎたので袋下げますね」「今度は上げますね」と袋の上げ下げで排出が変わるらしい。

1度むせて咳き込むとヒーヒーゼーゼー
止まらない。

そうなると髄液が体内から出てしまい予定以上に排出され、うめく程の頭痛が起こる。

窓側のベッドが空いたようなので移動できないか聞いてみても答えはなかった。

後10日程度で退院予定、それまでの辛抱と泣いた。